四月 卯月

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卯月

旧暦の4月は卯の花の咲く頃で、「卯の花月」を略したものといわれます。

また卯月の「う」は「初(うい)」「産(うぶ)」に通じ、農耕の始まりを意味してるとも言われます。

一月遅れの雛祭をする地域も多いです。

花見

日本で花見といえば桜の花を見ること。『万葉集』にも桜を詠んだ歌があるが、まだ梅が多いです。

貴族の春の遊びとして花見が行われました。

吉野の桜、大坂の交野の桜などは、歌に詠まれて有名。

吉野山こぞの枝折りの道かへてまだ見ぬかたの花をたづねむ(西行)

またや見む交野の春の桜狩り花の雪散る春のあけぼの(藤原俊成)

足利義政が応仁2年(1468)洛西の大原野で行った花見、豊臣秀吉が行った文禄3年(1594)の吉野の花見、慶長3年(1598)の「醍醐の花見」などが有名。

庶民に花見が広がったのは江戸時代。八打将軍吉宗が飛鳥山や墨田川の土手に桜を植えたことで、江戸庶民にも花見が楽しまれるようになりました。

ソメイヨシノ

ソメイヨシノは幕末から明治初年にかけて江戸の染井村の植木職人によって作り出され吉野桜の名で売り出され、明治以降、普及していきました。

江戸時代まで桜といえばエドヒガンやヤマザクラをさしました。それらが100年の長寿をたもつのに比べて、ソメイヨシノの寿命は60年ほどと短いです。

桜の開花予想日は毎年3月に気象庁から発表され、基準となるソメイヨシノの開花時期を予想するもの。

開花予想日が同じ地域をむすんだのが桜前線。

清明

二十四節気の一つで春分の15日後、4月5日頃。

「三月の節、万事此に至りて潔斎にして清明なり」(『月令広義』)とあるのが出典。

中国ではこの日、墓参りをしたりピクニックを楽しみます。

灌仏会・花祭り

旧暦の4月8日。釈迦が生まれた日とされ、寺で法要が営まれます。新暦で祝うことも多いです。

釈迦の誕生した時の姿をかたどった仏像「誕生仏」を水盤の上に置き、上から香水(こうずい)(仏に捧げる水の一種)をかけたことから「灌仏会(かんぶつえ)」といいます。

「花祭り」という言い方は誕生仏を花で飾った小さい堂「花御堂(はなみどう)」に安置するため。

ただし「花祭り」という言い方は明治時代に浄土宗の寺院から起こりました。

『日本書紀』によると推古天皇14年(606)に飛鳥の元興寺ではじめて灌仏会が行われたと。

誕生仏に注ぐ香水は沈香・白檀などの香木を湯にひたしたものだったが、江戸時代からは甘茶を使うようになりました。またこの日に甘茶を飲むと丈夫になるといい、檀家に茶をふるまう寺も。

卯月八日

旧暦の4月8日。山に登ってごちそうを食べたりする習慣があります。鳥海山・立山(たてやま)・大峰山(おおみねさん)などの霊山では山開きや春の祭礼が行われます。

山からツツジやシャクナゲ、山吹などの植物をとってくる習慣がある地域も。

昭和の日

4月29日。昭和天皇の誕生日。即位後の昭和2年(1927)に天長節として定められ、昭和23年から昭和63年までは天皇誕生日として祝われました。

昭和天皇崩御後の平成元年からは「みどりの日」となり「自然に親しみその恩恵に感謝し豊かな心をはぐくむ」という趣旨になりました。

平成19年には「昭和の日」となり「激動の時代を経て復興をとげた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす」という趣旨になりました。

それに伴い「みどりの日」は5月4日に変更となりました。

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おぼえておきたい年中行事 音声解説つき

朗読・解説:左大臣光永

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