第十六段 神楽こそ
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神楽こそなまめかしく、おもしろけれ。
おほかた、ものの音(ね)には、笛・篳篥(ひちりき)。常に聞きたきは、琵琶・和琴(わごん)。
口語訳
神楽は優雅で趣深いものだ。
一般に楽器の音でいいのは、笛・篳篥。いつも聴きたいのは琵琶・和琴。
語句
■なまめかし 上品で優雅なさま。 ■笛 大和笛。 ■篳篥 中国伝来の竹笛。 ■和琴 大和琴。桐の胴体の上に六絃を張る。
メモ
■短文の章段。メモ的なものも多い。
朗読・解説:左大臣光永