第百二十六段 ばくちの負けきはまりて、

■『徒然草』朗読音声の無料ダウンロード
■【古典・歴史】メールマガジン
■【古典・歴史】YOUTUBEチャンネル

ばくちの負けきはまりて、残りなく打ち入れんとせんにあひては、打つべからず。たちかへり、つづけて勝つべき時の到れると知るべし。その時を知るを、よきばくちと言ふなり」と、或者申しき。

口語訳

「ばくちの負けがこんで、賭物を残りなく懸けようとする相手に対して勝負を挑んではならない。今は逆転して、連勝する潮時が来たと知るべきだ。その時を知るのを、よいばくち打ちと言うのだ」と、ある人が申した。

語句

■残りなく 手元に残った懸物をすべて、の意。 ■たちかへり それまでとは逆に。

メモ

■ばくちの話が多い。よほど兼好はたしなんだか。
■カイジ
■人生もまた
■孫子 敵を追い詰めすぎてはならない。

朗読・解説:左大臣光永

■『徒然草』朗読音声の無料ダウンロードはこちら
■【古典・歴史】メールマガジン
【古典・歴史】YOUTUBEチャンネル